福島の女性、裁判員によるストレス障害問題 仙台地裁を提訴
2009年5月に裁判員制度が始まって、
はじめて裁判員経験者による裁判員制度の是非を問う裁判になったというニュース。
今月の21日で4年目を迎えます。
ニュースでも「裁判員による裁判の結果が~~~」とかよく耳にするようになりましたね。
日本の世間でももうだいぶ浸透してきたと感じます。
そんななか起こった、今回のニュース。。。
ではザッとこんなかんじ↓↓↓
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福島地裁郡山支部の裁判員裁判で裁判員を務めた60代女性が「急性ストレス障害(ASD)」と診断され、
慰謝料など200万円の国家賠償を求める訴えを仙台地裁に起こした。
女性は裁判員として強盗殺人罪などに問われた被告に死刑を言い渡した。
女性は、証拠として見せられた被害者の刺し傷のある遺体の写真などが頭から離れず
フラッシュバックや不眠症など精神的な苦痛に晒されたという。
そして3月に福島県内の病院でASDと診断された。
女性は裁判員をやったことによりASDになったと主張し、憲法に違反するのではないか?と提訴をした。
また、「裁判員メンタルヘルスサポート窓口」に電話し、地域の保健所を紹介されたが対応してもらえなかった。
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殺人事件など凶悪な犯罪の裁判などで、裁判員が起用されるケースが多い訳です。
そもそもこの裁判員制度がスタートする前から、
裁判員の心のケアに関する事項はどうするのか問題視されていましたね。
普通に平和な生活を送る人たちが、ある日突然裁判員に選ばれて
証拠資料として日常ではありえないショッキングな写真などを見なくてはいけない訳です。
当然それだけでも心の大きな負担になるのは容易に想像できます。
しかし、その上に
裁判員は守秘義務があるため周りに打ち明けることがなかなか難しい立場にあるため
なおさら自分のなかで処理していくしかなくなるといくことになります。
つまり、ストレスは人により程度は異なると思いますが大きいものだと考えられます。
もちろん心のケアの対策として
法廷に臨床心理士を待機させるなどの提言書を最高裁に提出し、「心のケア」の重要性を訴えたこともありました。
また上記の「裁判員メンタルヘルスサポート窓口」の設置も対策のひとつ。
しかし全国に3箇所しかないため、利用はしづらい状況のようです。
こうみてみると、やはり「心のケア」に関する項目はまだまだクリアされていないということでしょうね。
今回、女性は国を相手取り提訴をして明るみになりましたが
同じ悩みをかかえストレス障害を発症している人はまだまだ多くいるでしょう。
この一件を皮切りに、「心のケア」についても見直されることとなるでしょうし、
同じ悩みを抱えていた人たちの訴えが連鎖したりなど、
それらなことが起こりそうな気がしてなりません。
人の命までも左右する決断をくださなければいけないケースもある裁判員制度。
この新しい制度にも、まだまだやるべきことがあるようですね。